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スマートファクトリーとは?DXを活用した製造工場の成功事例


2022年1月現在、製造業ではAI技術を用いた改革が進んでいます。デジタルデータを積極活用することで、業務プロセスの改善や生産性の向上が実現することができます。
デジタルデータを活用したこのような製造工場は、一般的に「スマートファクトリー」と呼ばれます。今回は、「スマートファクトリー」の詳細について、成功事例とともに詳しく紹介します。


スマートファクトリーについて


「スマートファクトリー」とは、デジタルデータを活用した工場のことです。生産性の飛躍的な向上を目指し、2022年1月現在、多くの企業が自社の工場のスマートファクトリー化を模索しています。


スマートファクトリーの定義

スマートファクトリーは和製英語で、直訳すると「考える工場」です。IoTや産業ロボットなど、最先端の技術を集結させ工場に組み込むことで、あらゆる機器をネットワークでつなげることができます。ネットワークで繋げることで、各機器のセンサーや測定器から、それぞれの稼働状況を細かく把握することが可能になります。計測したデータをネットワーク経由で蓄積し、効率的な稼働を実現するというわけです。

そもそもこのスマートファクトリーの概念は、どこから生まれたのでしょうか。

スマートファクトリーを語る上で外せないのは「インダストリー4.0」というコンセプトです。これは一般的に「第4次産業革命」とも呼ばれ、ドイツ政府が国家として促進しているプロジェクトです。IT技術を積極的に製造業に取り入れることで、生産や経営に革命を起こすことを指しています。
このインダストリー4.0の軸となるのが、スマートファクトリーです。「モノのインターネット」いわゆるIoTの製造業版ということで、「IoT」というワードも生み出され、今世界的に目指されているビジネスモデルとなっています。

参考:経済産業省 中部経済産業局「 スマートファクトリーロードマップ 」〜 第4次産業⾰命に対応したものづくりの実現に向けて ~


スマートファクトリー化の現状

日本でもスマートファクトリーへの関心は強くなっています。
しかし、経済産業省、厚生労働省、文部科学省が調査・公表している「2020年版 ものづくり白書」によると、国内工場のDXはなかなか進んでいません。

調査項目の1つでは、国内製造業に対し「生産プロセスに関する設備の稼働状況等のデータ収集を行っているか」と質問しました。この問いに対して「いいえ」と回答した企業が「はい」と答えた企業を上回る51.0%となりました。
世界規模でDXが促進されている中で、日本の製造業はまだその流れに乗れていないことが読み取れる結果です。実際、国内製造業の中には、長い企業歴史の中で構築されてきたいわゆる「レガシーシステム」を抱えているケースも多くあります。複雑でブラックボックス化している従来のシステムをどう改善していくのかというが、今後のカギになります。

参考:経済産業省 中部経済産業局「 スマートファクトリーロードマップ 」〜 第4次産業⾰命に対応したものづくりの実現に向けて ~


スマートファクトリーの必要性


工場のスマートファクトリー化は世界的に勢いよく進んでいます。実際に導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。経済産業省中部経済産業局が2017年に公開している「スマートファクトリーロードマップ」には、さまざまな具体的なメリットが描かれています。これを参考に紹介していきましょう。

まず挙げられるのは、製品の生産性の向上です。スマートファクトリーでは、作業ミスが発生しやすい場所がわかったり、品質のばらつきの要因がわかったり、設備異常・故障の発生時期を予測することができます。データを収集・分析することで、生産性を下げていたあらゆるファクターを事前に取り除くことができるのです。

他には、コスト削減ができる点も重要なメリットです。生産進捗のデータがとれるので、人員をどこにどのように投入すれば最も効率的なのかがわかります。このデータを用いて工場の設計を見直せば、人的なコスト削減につながります。また場合によっては、設計の変更によって生産ラインの一部が不要になるというケースも考えられます。人的なコスト削減だけでなく、エネルギー消費量の削減も実現できて、環境への配慮にもつながります。



日本におけるスマートファクトリー成功事例


日本は、全体的に見てスマートファクトリーの導入が遅れているという懸念をお伝えしました。しかしそのような中でも、積極的にスマートファクトリーを導入し、成功事例を築き上げてきた企業があります。ここでは2社の導入事例をピックアップして紹介します。

ヤマハ発動機株式会社 「経営目線のデジタル改革実行」

ヤマハ発動機株式会社では、デジタル技術を活用した改革を目指し、「経営目線」であることを重視したデジタル改革に取り組んでいます。同社は以前からデジタル技術改革を行っていました。しかし、工場や支店がそれぞれの拠点で独自のシステムが作るなど、個別に最適化が進められており、その結果、会社規模で見ると非効率なやり取りが増えていました。

そこで、より戦略的にアプローチをするために、経営陣の意識改革を実施しました。トップダウンで、海外拠点を含めた事業所全体に改善を呼びかけました。さらに、マーケティングや生産部門などのさまざまな経歴の人材を集めたデジタル戦略部を発足させ、センサーによる生産データの収集・分析や、ナレッジのデータ化を整備しました。
結果、人員の削減・生産効率化を実現し、不良品の生産率も低減させることができました。

参考:pwc Japan グループ :


トヨタ自動車株式会社 「工場IoT、トヨタIoT」

トヨタ自動車では、部署間にまたがる情報共有基盤「工場IoT」を構築し、新しいものづくりの未来を目指しています。

同社も、以前から機械の図面データである3D CADデータや、試作時の特性データなどのデジタル化を進めていました。しかし実際の製造現場で出てくる課題や取引先からの技術的なフィードバックにタイムリーに対応できないという課題が出てきました。そこで、工場横断の共有プラットフォームとして「工場IoT」を確立し、デジタル製造に特化した人材育成も進めました。

各事業部・工場で「工場IoT」を用いたプロジェクトを立ち上げ、生産工程の見える化や、エラーなどの自動予測検知などを可能にしたことで、費用対効果を高めることに成功しました。この成果を受け、サプライチェーンへのデジタル化の拡大も実施しています。

参考:pwc Japan グループ :


スマートファクトリー化が進んでいる企業選び


導入事例より、DXを順調に導入できているか否かで、工場の生産効率は大きく変わります。製造業界での転職をお考えの場合は、DXがうまく導入されている企業を選ぶことをおすすめします。


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まとめ


スマートファクトリーは、今後の製造業の発展におけるカギとなりつつあります。最先端の技術を工場に導入することで、工場の生産性は飛躍的に向上します。これからもこの動きは、世界規模で加速していくことでしょう。 エンジニアコネクトを活用することにより、スマートファクトリーを推進している企業を探すことができます。将来性のある企業と出会うため、ぜひ検討してみてください。